メイドカフェ津々浦々記 後編 生み出す才能 広める才能

 前回の日記にて、地方のメイドカフェに関わる方々がお持ちの、秋葉原のメイドカフェ情報のようなものを書きました。
 記事は普段より多くのお客様に読んでいただき、ご意見も頂戴致しました。
 ご来店いただいたお客様には、この場を借りて御礼申し上げます。

 さて、メイドカフェについて書いておりますと、どのご主人様お嬢様もすべてのメイドカフェが好き、と言うわけではないケースがございます。
 最近は随分減りましたが、メイドカフェが誕生した頃からのお客様の中には、ごく稀に新興店舗を快く思わない方がおられます。

 有体に言えば、
「あれはマスコミ向けにパフォーマンスを重視したお店で、本来のメイドカフェじゃない。」
 というものです。

 恥ずかしながら、実は当店もそういう頃がございました。
 具体的には本店の旧店舗時代のレポートを書いていた折に、
「萌え萌えきゅーんとか、魔法とか、邪道です!」
 などと考えていた時代があったものです。
(もちろん、今はそんな事はありませんからね。)

 そんなニガテなお店が結果的にメイドカフェ業界を救ったかも?と思いはじめたのは、全国のメイドカフェにお邪魔してからです。

 地方のメイドカフェは当店が昔ニガテだったお店がベースになっているパターンが多くありました。
 そのベースとなっているお店は、@ほぉ~むカフェさんです。
 もちろんそうでない、皆さんご存知の元祖メイドカフェであうキュアメイドカフェを参考にしたお店もありますが、現存しているお店において、割合として多いのは萌え萌えきゅーんでした。

 それでは何故元祖メイドカフェのような古き良きメイドさんではなく、萌え萌えきゅーんが採用されたのでしょう?

 ここからはあくまでも当店の想像となりますが、おそらく答えはそのフォーマットにあるのではないでしょうか。

 例えば、メイドカフェ黎明期のお店の多くは『メイドカフェで接客する』以外の共通点がありませんでした。
 メイド服も割合早い時点でロングとミニのお店に分かれ、挨拶は普通、メニューも喫茶店と変わらないものでした。
 これでは秋葉原以外へ持っていっても、ちょっと制服が可愛いカフェ位の扱いで、現在まで残っている事は無かったのではないかと思います。

 反対に萌え萌えキューンなお店は、非常にわかりやすく作られています。

・挨拶は「おかえりなさいませ。」
・萌え萌えオムライス等のメイドカフェらしいメニューがある。
・美味しくなる魔法、テーブルで行われるサービスが存在する。
・チェキやライブなどの、オプション的な商品を販売する。

 
 等々、これらのフォーマットを守り細かい部分を調整すれば、誰にでもメイドカフェがオープンできてしまうわけです。

 フォーマットを広めたのは、間違いなく@ほぉ~むさんだと思います。
 不思議な事に、萌え萌えオムライスやメイドさんのチェキを発明したのも、「お帰りなさいませ」という挨拶を作ったのも別のお店なのに、結果的に全国のメイドカフェは@ほぉ~むカフェさんのフォーマットを地方に持ち帰ったようなのです。

 何故そう考えるか。
 ゼロからメイドカフェを生み出さない以上、メイドカフェに勤めるメイドさんは、
「メイドカフェとはこういうものだろう。」
 というイメージがあり、みなさん@ほぉ~むカフェさんしか御存じないのであれば、それが自身のメイドさんのお手本となるのはある意味当然だから、というのが理由です。

 これは本場秋葉原のメイドカフェも同じで、古き良き形式を愛するお店もある中、もっとも採用されるフォーマットが@ほぉ~むカフェさんのものになっているように思えます。
 元祖メイドカフェを好むお客様からしてみたら、違和感を感じるのは当然でしょう。
 同じメイドカフェでも、ご自身が通うお店とTVで紹介されるお店がまったくの別物ですから。

 ですが、こういう、
「発明されたものと、広がった物が違ってしまう。」
 というケースは、実は珍しくありません。

 身近な例として、みなさん御存じのレコード。
 エジソンが開発したこの偉大な発明は、元々は目の不自由な方の補助や、会議などの音声を記録する為に作られました。
 現代では誰もが知っている、歌や音楽を録音するという利用方法は、
「そんなもの邪道だ。俺は認めない!」
 と、エジソン自身が思っていたそうです。

 また、普段我々が使用しているTV(テレビジョン)。
 こちらも最初は画像や地図を相手に送るために開発されたもので、今のように顧客やスポンサーから料金を徴収し視聴者に放送する運用方法は想定されていませんでした。

 双方とも、発明した天才と広めた天才がバラバラに存在しています。

 メイドカフェの場合はメイドさんがいる空間で癒される場所として発明され、今ではお客さんとメイドさんとが積極的に交流するアミューズメント空間として楽しむ場所として広まっています。
 これもメイドカフェを生み出した天才であるキュアメイドカフェさんと、メイドカフェを広めた天才である@ほぉ~むカフェさんがバラバラに存在したケースでしょう。

 どちらが正しいメイドカフェか、という答えはご主人様やお嬢様の中でご自由に決めていただくとしまして、当店は、そのどちらも存在したからこそ今のメイドカフェ文化が消えずに残っているのではないかな?と思うのです。
 通う側としても、今回は静かなメイドカフェでお茶を楽しみたいとか、次回はメイドさんのライブを観ながらオムライスを食べたいとか、複数の形態のお店があった方が選べる楽しみがありますからね。


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[ 2016/03/27 09:00 ] コラム | TB(0) | CM(0)

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